神は初めからいなかった

 

二日酔いで気持ちの悪い内臓にだるい身体。日差しがまぶしくて頭が痛い。酔った勢いで拳を振り上げて、自ら殴った顔が少し痛い。どうやら夢ではないらしい。まさか先週に引き続きこの言葉を書くとは小指ほどにも思ってなかったよ。

TOKIOのことで記事を書きたかったとは言ったものの、こんなことで書きたいとは一言も言ってねぇ。ふざけんなよマジで。

 

昨日、私の唯一神がいなくなりました。神は地に落ちた。否、はじめから天に昇ってなどいなかった。すべては私が作り上げた偶像で、偶像崇拝していただけだったのだ。 

 

私の初恋、いや唯一神TOKIO山口達也で、物心ついた時から片思いしてる。

彼の人が退所してしまうから - 後ろ指をさされてる

 

私は先週、すばるくんの退所の発表により記事を書いた。これはそのなかで述べた一言だ。

私は山口達也が大好きです。やんちゃで、負けず嫌いで、ごはんが好きで、かっこよくて、かわいくて、若いジャニーズに紛れて踊るとちょっと昭和臭さがあって、まつ毛が影を落とすを体現してて、ガテン系に見えて歌声は澄んで清らかなのに甘くて、なぜかぬるぬるとにょろにょろが組み合わさるとダメになる山口達也が大好き。

私が生まれた時にはTOKIOというグループはすでにできていて、私の家族はTOKIOが好きで、レギュラー番組はわりと見てた。幼い時のおぼろげな記憶の中でも私は好きなメンバーを聞かれて山口達也と答えている。

それでもずぶずぶとジャニーズに走るわけではなく、あくまでもテレビの前、お茶の間オタクだった。気まぐれにシングルを購入する程度。でも人生の初ライブはTOKIOの1718のツアーだったかな。

FC*1に入会したのも大学生になってから。なぜならバイトができるようになったから。好きなことにお金の問題はシビアについて回る、それは仕方ないことだ。そしてやっとこさ入会して誕生日に会員証が来たのは興奮したなぁ、と今でも思い出す。それからライブにいけるのをずっと心待ちにしてた。2014年に行われた20周年のライブからもう4年が経とうとしている。

2018年になって、5人がFCの動画とか会報誌で「今年はもっと音楽をやりたい」っていってくれたことに歓喜して涙した。即行で「今年はアルバムも出てライブもやるのでは!?!?」と言いふらした。確証はなかったのにね、でもそれくらい嬉しかった。

会報で「最近ベースの基礎練をしている、今までのは独学で限界が見えたしもっと上を目指すために」というようなことを言った彼が好きだった。46歳になってもまだまだ成長しようとしてくれてる彼をかっこいいと思った。 

 

私はTOKIOが好き。そして関ジャニも好き。

ジャニーズなのにバンド。

両者の明確な共通項だろうか。でも私は特段バンドが好きなわけでは全然なくて。好きな人たちがバンドをしていた、ただそれだけ。

でも、だからこそ私は関ジャニTOKIOをくらべて勝手に泣いた。関ジャニがバンドとしての地位を築き上げていくたびに泣いた。ジャニーズのバンドがTOKIOから関ジャニに移ってしまうのが怖かったから。関ジャニがアイドルを手放そうとしているように見えたから。TOKIOの出番がなくなってしまうと思ったから。

それでも今年、TOKIOがライブツアーをして、話題になれば、TOKIOがバンドとして活躍できるんじゃないかと思った。関ジャニと対バンなんて夢を見たりもした。両者が互いに刺激しあって、高めていければいいのにって思っていた。でも夢は夢。現実とはあまりにもかけ離れてた。

  

 

私にとって山口達也は大好きで仕方ない人でした。

私の唯一神山口達也。私は山口達也に守られたのだ。

私は前のバイト先でセクハラを受けてた。ほんとは話題の官僚の人と絡めて書くために記事の準備もしてたんだけどね。まぁセクハラと言っても人によっては「そんなの世間話でしょ」ってレベルから、人に言うのもはばかられるような言葉も言われた。気が滅入って、バイト先に向かうたびに頭痛と腹痛に見舞われた。その空間にいることがトラウマになってたし、今日も何か言われるのだろうか、といつも気にしてた。こんな目に遭ってまで働く意味も分からなかった。

年上の女性の言う「女の子は結婚するんだから」が苦手。にやついた顔で振られる「彼氏いるの?」が苦手。恋愛が苦手。安心して話せる人は欲しいし、不安になった時に一緒にいてくれる人は欲しいけど、それはわがまま。だから別に彼氏が欲しいとは思わない。強がりと言われてしまえばそれまで。でもそこは私の価値観の問題なのでとりあえずは置いておいてほしい。ていうか、正直なところTwitterで知り合った人のほうが明け透けなく喋れてしまう以上、彼氏というものへのこだわりがない。

だからバイト先の20歳以上も年の離れた社員さんが言う「俺とかナシなの?」が気持ち悪くて仕方なかった。言われるのも、見ているのもだ。女の子たちが断ってもなお、パートさんが半ば呆れながら止めてもなお、飲みの場でも職場でも繰り返されるあの問答を拷問だと思ってた。

そんな時に向けられた「TOKIOの誰が好きなの?」という質問。私が迷うことなく山口達也と答えると、社員さんは「あぁ、そういう…」とわかりやすく意気消沈していた。男らしくてたくましい山口達也と独身のしょぼくれたおじさん、あまりにも違いすぎたから。

それ以来、私は山口達也のご加護によりその質問をされなくなったのだ。正直心の中で全力でガッツポーズしたし一生付いてく、と思った。ただそれだけ、それだけのことだけど私の中で唯一神が誕生したのだ。

 

セクハラから守ってくれた山口達也が、強制わいせつの罪で書類送検されたのだ。

非常に滑稽でばからしい。今まで信じていたものは何だったのか。

私の中で神格化されたものは私の中でしか通用しない。当たり前のことなのにこんなにも絶望を感じることはあるだろうか。

遠藤周作さんの『沈黙』の中にあるように、どんなつらい目に遭っても神は答えてくれない。そして神などはじめからいないことに気づくのだ。

あまりにも滑稽で無様だ。はじめからないものに縋りついた私の人生は何だったのか。彼は神などではなく紛れもなくただの人。そして最悪なことに法まで犯して。

 

真偽のほどは定かじゃない、報道されていることがどこまで本当でどこからが噂なのか、当事者じゃないとわからない。Twitterでもいろいろな意見を見かけた。

「ハニートラップじゃないの?」「夜に女子高生が男性の家に行く時点でちょっと」 

 

彼女たちがどうであれ、事実として彼は酒に飲まれて手を出したのだ。絶対に許されない。許されてほしくない。

 

怖かっただろうと思う。成人男性で、しかも日頃から鍛えていて、さらに加えてお酒で理性も飛んでいる人間に迫られる、彼の自宅で。考えるだけで恐ろしい。

彼女は癒えない傷を負っただろう。それでもどうにか生き続けていてほしい、そしてこれからの人生に幸多からんことを。

 

もともと危なっかしい人だった彼は、ほんとうに危ない人になってしまった。正直目を伏せてた節があるのは間違いない。だって好きだから。綱渡りのようだと感じていた危うさは本当で、それが本当に悔しいしとてつもなくショックだ。とはいえ、別に何かとんでもない問題を起こすと踏んでいたわけでもないので勘違いしないでほしいし、ここだけピックアップして読むのも絶対にやめてくれ。そういうことじゃない。

 

それでも私は彼のことが大好きだった過去を消し去りたくはない。私も事実として好きだったから。だからもう、好きであることを隠したくなるようなことは絶対にしないでほしい。これから先も好きと言い続けれるかはわからないけど、それでも好きだったことをなくしたくないし、気持ちを疑うのがつらい。好きな人をいうのがはばかられるなんて絶対に嫌だ。先週から*2ずっと誰かに嘘だと言ってほしくて仕方がない。全部嘘だったと言ってほしい。

 

今日の朝に見た、泣きじゃくった太一くんの顔があまりにも痛々しかった。あまりにも生々しくて、でも言葉を聞きたくて全部見た。本当にお疲れ様です。そしてありがとうございます。自分たちも不安な状況で、被害者もファンも関係者も今まで関わってきた人たち全員を気遣った言葉。本当にありがとうございます。これから先、大変なことばかりだと思うけど、一人のファンとして支えていきたいと思いました。倒れないようにね、こんな時だからこそ健康でいてほしいです。

他のメンバーもこれから先、露出があると思います。いろんなことを聞かれて話さなくちゃいけない。リーダーは一番年上という責任をもって、長瀬はセンターとして、太一くんは朝の顔、そして松岡はドラマも舞台もある。みんなの悲痛な面持ちを見なくてはならないと考えるだけで嫌になる。でも、見届けたいと思う。おいしいもの食べて、いっぱい寝て、カメラの前に立ってください。無理はしないで、健康第一に。 

 

そして山口達也さん、どうか、お元気で。

私は…東尋坊にでも行ってしまおうか、なんてね。

 

 

*1:ジャニーズファミリークラブ いわゆるファンクラブ

*2:すばるくんが退所を発表した時から